深刻化する「子供のメタボ」

子供に広がっている「小児メタボリック症候群」が、問題になっています。肥満の子どもの増加は30年前と比べて約2倍になっており、減少する兆しすらない状況です。

肥満傾向児(標準体重を20%以上、上回っている児童)」の割合は1996年から全体の1割以上を占めるようになり、以降も毎年ずっと10%台をキープし続けています。

いまや、「子供の10人に1人は肥満」という結果になっているのです。

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小児メタボリック症候群の主な原因は
大人と同様、
 ・TVゲームへの没頭などによる室内中心の不規則な生活や、運動不足
 ・肉類中心の、高脂肪の食事
 ・いつでも食べ物などを買いに
行ける便利な環境
 ・受験の早期化による強いストレス
などであると、言われています。

幼少期から肥満やメタボリック症候群に陥った場合、そのおよそ7割が大人になってもその症状を引きずり、また成人後に動脈硬化や糖尿病が早く進行する危険も高まるといわれます。

厚生労働省がすでに設定、子供のメタボ診断基準

幼少期においてさえ、肥満がひどい場合には、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を合併する危険性もありますので、事態は深刻といえます。

自分の子供が肥満気味だと感じる人は、早めに検査等を受診し、メタボリック症候群の予防のための対策を講じることが大切です。

厚生労働省においても、6歳から15歳の幅で「小児メタボリック症候群」の診断基準がすでに出されているのです。

この診断基準によれば、もっとも重視されるのは腹囲(ウエストサイズ)で、小学生は75cm、中学生は80cm以上、または腹囲(cm)÷身長(cm)=0.5以上が、赤信号となります。

大人の場合は腹囲の基準は性別で違うのですが、子供の場合は大人と違って性別は関係なく、男女ともにこのサイズを基準として判断します。

ちなみに、大人・子供にかかわりなく、男女とも腹囲が82センチ程度になると血圧・血糖値・脂質のいずれかに数値の異常が出やすくなる傾向があり、予防的意味合いを込めこの腹囲に設定されたとのことです。

そしてこれらの腹囲基準に該当したうえでさらに、「血圧」「空腹時血糖」「中性脂肪とHDLコレステロール」の3項目のなかで以下の基準に2項目以上あてはまると、「小児メタボリック症候群」と診断されます。

  ・「血圧」 収縮期血圧値(最高血圧)が、125mmHg以上、
   または拡張期血圧値(最低血圧)が、70mmHg以上。
  ・「空腹時血糖値」が100mg/dl以上。
  ・「中性脂肪値(TGまたはトリグリセライド)」が120mg/dl以上、
   「HDLコレステロール値」が40mg/dl未満。

たとえいま現在これらの「小児メタボリック症候群」数値基準に該当しない場合でも、これをひとつの物差しとして、子どもの生活習慣をチェックしてみるという使い方もできますね。

この数値基準の設定は、子供のメタボリック症候群がそれくらい多く、予防と対策が必要とされている事実を物語っています。しかし、いくらメタボ予防のためだからとは言え、子供に無理なダイエットをさせようとすることは、賢明ではありません。

発育途上・成長期にある子供の食事内容や量に制限を加えること自体が、問題を引き起こしかねないからです。

バランスのとれた生活への誘導

かりに小児メタボリック症候群と診断された場合でも、病気という扱いにはなりませんし、通常は投薬などの治療も行われません。

成長期の子どもたちの健全な発育のためにも、ダイエットよりも、バランスの取れた食事をさせることや、スナック菓子やジャンクフードの摂取をやめさせることの方が重要でしょう。

まずは、子供の「現在の食生活を改善する」という意識で、始めたいものです。

また、家の中でテレビゲームばかりするのはやめさせるように工夫して誘導し、起床・朝食・夕食・睡眠時刻などにおいて、規則正しい生活を心がけさせる必要があります。

外で元気よく遊ばせ、全体としてバランスのとれた生活を続けさせるようにすることが、健全な身体の発育と両立する肥満予防のための、最短距離となることでしょう。

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【参考サイト】

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